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芸能プロダクションなので、メディアで目にする方に出会うこともあります。 その度に「おはようございます」、と挨拶するのにももう慣れてしまいました。 そうして今日もエレベーターに乗り込んだ際に先客がいらしたので、私は挨拶をしました。 「おはようございます」 「おはよう、海鈴ちゃん」 そう言って、先客──純田さんはにこりと微笑みます。 私も綺麗な顔をしていますが、流石トップアイドルなだけあって私も少し気後れしてしまいます。 さっとエレベーターに乗り込み、ボタンを押して扉を締めます。 「……」 「……」 三角さんが掛け持ちしているアイドルユニットの相方…以上の情報は持ち合わせていないので、私から話しかけるようなことはありません。 二人とも同じ階層で降りるわけですが、所詮その程度の距離。 すぐに何事もなかったように別れることでしょう。 「海鈴ちゃんは…打ち合わせ？」 ですが、向こうはそう思っていなかったらしく。 |
保存時刻:2025/10/15 23:22:49
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