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眠い。自分でも目が開いていないのがわかる。 「あ〜そよりん居眠り〜！ たるんでる〜！」 「お前だって人のこと言える立場じゃないでしょ」 朝から本当、この二人は……誰のせいでまた、缶詰になったと思ってるんだか。 「てかともりんも起きてなくない？」 そう、燈ちゃん。こんな状態になったのも── 真夜中、ふと目が覚めた。窓の方を見たら、外を眺めている、よく見知った顔。 （燈ちゃん……？ なんでまた） さっき、燈ちゃんは作業が終わった途端眠り込んで、それから……それから、どうしたんだっけ。 ……こんな表情の燈ちゃんを見るの、初めてかもしれない。 『どのそよちゃんもきれいな色してる。本当のそよちゃんだって思ったから』 なんで今、あの時のことを。……それじゃあ、今の私が触れたら、燈ちゃんは。 ──そこからどうなったんだっけ。はっきりと思い出せない。眠かったし、現実味もないし、もしかしたら夢だったのかも。きっとそうだ。 「あっともりんおはよ〜！ ぐっすりだったね〜」 燈ちゃんが起きてきたみたい。目をやったら、ばちりと視線がぶつかった。そしてわかった。……ああ、あれは現実だったんだね、燈ちゃん。 |
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