蔵と有咲のお家はちょ - 二次元裏@ふたば
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蔵と有咲のお家はちょっとだけ離れていて、その間はお家からの明かりしか無いから、夜はちょっとだけ怖い。 と言っても目を瞑ったままでも歩けるくらい通い慣れているから、今更怖がることもないけど。 「ポピパの皆もおばあちゃんもいるし!」 トイレを済ませた帰り、私は言い訳するみたいに奮い立たせて、蔵までの短い道を見据える。 数歩も歩けばすぐ蔵の扉に手が届く距離。大した事ない。 「…ごくり」 こういうときに限って、余計なことが頭に浮かぶ。 りみりんと撮ったホラー映画…怖かったなあ…ドキドキばかりでブルブルしちゃって… 物陰からいきなりお化けが出てくる姿を想像してしまって、背中にじわりと汗が滲むのが分かった。 たった数歩が踏み出せない。思い出が詰まった愛おしい蔵の扉が、今は立ちふさがる壁みたいに見えてくる。 ──背後で何かが近づいてくる気配がした。 ううん、勘違いじゃない。足音がする。 振り向けない。振り返って何もいなかったら、なにかいたらと思うと… 足音はどんどん近づいて、ぴたりと私の真後ろで止まる。 目だけ動かして背後を必死に見ようとして、その時何故かふっくらしたパンが頭に浮かんだ。 |
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