「ありがとね」 小さく手を振ってバーからでてく。 UGNのお店らしいけど、陽炎も居たし長月さんいい人でよかったな …店員さんと仲良さそうだったけど、ああするのでよかったのかなあ ネットカフェに戻って、洗面所で歯を磨く ………みんな誰かと一緒にいるんだなあ、あのにぎやかだった人たちも楽しそうだったし 「ーーーーえぅ」 しっかり歯を磨いて口をゆすいで、ドリンクバーの飲み物…お茶なら大丈夫だよね? ブースに戻って、お茶を一口飲んで息を吐く 「……仲良さそうだったなあ」 さっき思ったことを声に出しちゃう 声に出しちゃうのはよくない、気になっちゃう けれど一度口にした言葉は止められず、頭の中でぐるぐると回る 優しいひとだった でも多分本当に見てるのはわたしじゃなかった どうしてわたしはこうなんだろう …研究所を壊したから? ……その時、殺しちゃったから? ………わたしが、コピーだから? ぐるぐると頭をめぐる、めぐるたびに心が沈んでいくのを感じる 明日もちゃんと生きるのには考えても仕方ない …生きてていいの? ……なんのためにいきてるの? ………こんな場所で寝泊まりして、誰にも必要とされてなくて …………なんの意味があるの? ぐしぐしと目を擦って、眠ってしまおうと目を瞑る …いちご、美味しかったな ……見た目も綺麗だったし、あまかったし ………作ってくれた店員さんと今頃仲良くしてるのかな …………私は… … …… ………